ノルウェーの刑務所から学ぶ 幸せを呼ぶ寛容さ

幸せ
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女性
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婚活中にこんなことを言われました。「あなたの理想は高すぎる」って。

私は年収も高く、自分と同程度の人を求めているだけ。それのどこが理想が高いっていうんですか?結婚するためには、自分の理想を下げるとか、我慢しないといけないんですか?それで我慢して結婚して、それで本当に幸せになれるんですか?

さち
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幸せの源泉を探し求めてノルウェーを調べて分かったことは、「憎しみを生み出す【べき】は手放した方がよい」ということです。今回のケースでいえば、「理想を下げる【べき】」とか、「我慢をす【べき】」とか、色んな【べき】が隠されています。

こういう【べき】は手放して、自分が【したい】と思うことに素直になることが一番なんです。

今回は、そんな「寛容さ」を手に入れるためにはどうしたらよいのか、ノルウェーの世界一人道的な刑務所「ハルデン刑務所」から学んだことを記事にします。

 この記事を読めば、幸せを呼ぶ寛容さを手に入れるコツをつかむことができますよ。

なぜノルウェーから学ぶのか

 今回の記事は「結婚で幸せになる たった一つの考え方」の続編になります。2020 産業精神保健研究機構の中で、日本の幸福度を下げてしまっている一番の要因は「人と人とのつながり(寛容さ)」が低いことにありました。

 その「寛容さ」のランキングが一位だったのがノルウェー。

 今回は、そのノルウェーから幸せへのヒントを学びたいと思います。

ノルウェーにある、「世界一人道的な刑務所 ハルデン刑務所」

 「世界一人道的な刑務所」とも、「世界一豪華な刑務所」ともいわれるノルウェーの首都オスロから約120キロ離れた場所にある刑務所。そのVIP対応ともいえる刑務所の姿に、国際的な注目を集めています。

ハルデン刑務所の特徴① これが独房?ホテル並みの室内環境

 部屋には絵画や芸術作品が飾られ、自然の光を取り入れた木造建築。これが、ハルデン刑務所の部屋です。まず生活環境を整えることを大切にしているようです。心から「更生」することを考えた時、狭い牢屋の中より明るい住環境の方が更生しやすいという考えのようです。

ハルデン刑務所の特徴② 刑務所から大学に通える?質の高い教育環境

 ハルデン刑務所には、質の高い教育を受けることのできるシステムがあり、受刑者は望めば大学にも通うことができるようです。刑務所内の職業訓練センターでは、様々なスキルを学ぶことができ、学びたいものを自分で自由に選択する自由が、ハルデン刑務所にはあります。

ハルデン刑務所の特徴③ 心のケアサポートも受けられる

 罪に合わせた医療サービスが施されるのもハルデン刑務所の特徴。必要な場合にはカウンセリングなど、心理的サポートも受けることができるようです。

ハルデン刑務所の特徴④ 面会場にはコンドームやゲームも?社会復帰に向けた取り組み

 ハルデン刑務所は、なるべく社会復帰した時と同じような生活スタイルを維持することに力を入れていて、恋人と面会するときにはコンドームが用意されていたり、子どもと面会するときにはゲームやおもちゃも用意されているといいます。

 

ハルデン刑務所の総工費は149億円 しかし、再犯率は10%後半~20%前半

 ハルデン刑務所の総工費はおよそ149億円。罪を犯した人にそこまでお金をかける意味は?と思いますよね。

 それでも、ノルウェーの再犯率はかなり低く、10%後半から20%前半。これは北欧では驚異的な数字だそうです。「甘やかし」とも思えるような刑務所で過ごした人が、なぜ社会復帰できるのか、再犯率が低くなるのか。そこにはノルウェーの「寛容さ」が前面に押し出された取り組みの成果があったようです。

ノルウェーの寛容さの秘密は 解決思考と対話にあり

ノルウェーも厳しく罪を罰している時期もあった

 世界一寛容な国、ノルウェーですが、過去には厳しく罰していた時期もあったようです。しかし、そのころの再犯率は60~70%。罪に対して罰を与えても、同じことを繰り返してしまうことが課題でした。

 そこでノルウェーは、罪人の背景にある「教育を受けてこれなかった事実」「無職」「家庭内不和」に注目し、それらを解決するアプローチに変えていったそうです。

 それが先ほどの充実した施設であったり、教育システムにあったりしたようです。

 ハルデン刑務所を出た受刑者の再犯率は10%後半から20%前半。受刑者の背景に対する解決アプローチが、受刑者の心に響き、文字通り「更生」されていきました。

ノルウェーでは、ハルデン刑務所のような刑務所が増える

 こちらもノルウェーにある、バルドレス刑務所の様子です。ハルデン刑務所のように、住環境を整えたうえで、こちらの刑務所が大切にしているのが「グループワーク」だそうです。

・自分の生い立ちについて

家庭、家族について

・自分の犯した罪について

 火を囲んで穏やかな環境の中で、一人一人が自分のことを話していく、そしてそれを聴く時間を大切にしているようです。

 受刑者の中には

「被害者に申し訳ない。罪を償いたい。自分が変わりたい。」という人もいれば、

「自分は、仕方なく犯罪を起こした。これは仕方がないことだった。悪いのは相手の方だ。」

「確かに自分にも悪いところがあった。でも、相手も悪かった。」

のように、様々な意見が出るようです。それを職員や受刑者みんなで否定も肯定もせず、ただただ受け入れる。そして職員は「変わりたい」という気もちを後押しするだけ、といいます。

被害者の気もちはどうなのか

  ノルウェーには死刑も終身刑もありません。

悪いことをしたのに、ホテルのような部屋で特別な教育を受けて、また世の中に戻っていくなんて信じられない。殺された人は二度とこの世には戻ってこれないのに、それはあまりにも不公平。残された遺族のことを本当に考えているのか。

 実際上記のような声が多数上がった、ノルウェーの刑務所。そんなノルウェーでも、悲惨な事件が実際に起きていたようです。

77人を殺害した受刑者 禁固21年

 2011年7月22日、「ヨーロッパをイスラム化から守る」と言い、政府庁舎の前で爆弾を爆発させた後、与党・労働党の青年部がサマーキャンプをしていた郊外のウトヤ島を襲撃し、合わせて77人を殺害した、という事件が起きました。

 そのときの受刑者の罪は「禁固21年」。77人も殺害しておいて21年?と被害者の気もちはとてもやりきれなかったといいます。

加害者にも被害者にも手厚い政府

 当時ノルウェー政府が語った言葉は「より寛容な国を作る」ということです。加害者はもちろん、被害者にも無料で弁護士と相談できる機会を設けたり、被害者の会には国が財政支援をしたといいます。

「憎んで生きていくより、前を向いて生きていきたい。」

 この言葉は、当時被害にあったご家族の方が語った言葉です。「憎しみは全くなかったわけではない。でも、加害者を殺害したいと思ったこともある。でも、それをしたところで、本人が帰ってくるわけでも喜んでくれるわけでもない。だから私も、前を向いて生きていこうと思った。」

 これまで、ノルウェーの「寛容さ」について書いてきましたが、みなさんはどんなことを感じましたか?

寛容さは幸せにつながるのか

 ここまでお読みいただいて、様々な感情が起きたと思います。ノルウェーの極端ともいえる「寛容さ」を知り、人を許すことが、本当に幸せにつながるのだろうかと疑問に感じた人もいるのではないでしょうか。

 2022年「世界幸福度調査」では、ノルウェーは8位。

 高い幸福度を維持し続けています。さきほどの遺族も12年たった今も「憎しみや憎悪という感情に負けたくない。あのとき、受刑者を死刑にしなくてよかった」と語っているといいます。

 「寛容さ」はやはり真の幸せにつながるのかもしれません。

寛容さを婚活に生かすために

 では、日本の(しかも婚活の中で)ノルウェーのような寛容さを手に入れるとはどのようなことになるのでしょうか。国も政治もまったく違う日本という環境の中で少しでも寛容さを手に入れられる工夫はないか考えました。コツは2つです。

コツ①「べき」を手放し「したい」になろう

 世の中にはたくさんの「べき」があります。日本の婚活&結婚生活をみても、このような「べき」が潜んでいます。

・婚活のデートの際は男性が支払いをすべき

・プロポーズは男性がすべき

・子育ては、やっぱり女性がすべき

・親の姿は子どものお手本であるべき

・子どもにとって良い環境には、両親がそろっているべき

 寛容さを手に入れるために必要なのは、まずはこれらの「べき」を、「したい」と本当に自分が思っているかどうか問いかけることです。

「したい」と思っているなら続ければいい。

「本当はそんなことしたくない」と思っているなら、無理をしてやらなくてもよいのです。

憎んで生きるくらいなら、前を向いて生きよう

 自分の中の憎しみを生んでしまうようなべきは、早めに手放した方が幸せになれます

その「べき」は、自分が本当に「したい」ことですか??

コツ②お相手との対話を大事にしよう

 ノルウェーのバルドレス刑務所で大事にしていた「対話」は、幸せな結婚生活を維持していく上で、とても大切なことです。幸せな結婚生活を維持していく上で、そこに「寛容さ」をプラスしていくとなれば、このようなことになります。

 相手の話を聞く中で、「そうだな」と思うこともあれば、「え?それ違くない?」と思うこともあるかと思います。

 「そうだな」と思ったことに関しては、その内容を支える、後押しすることが大切で、

 「え?それ違くない?」と思ったことに関しては、否定も肯定もせず、この人はこうなんだなと受け入れること

 ここが「寛容さ」を手に入れるポイントだと思います。

 夫婦だから100%分かり合えるわけなどありません。感覚が全て同じなんてことはありえません。大切なことは「違いを否定も肯定もせず、受け入れること」です。これができるようになれば、かなり自分の中の寛容さが上がり、幸せな結婚生活を維持していくことができると思います。

 

まとめ 寛容さは幸せの源泉

 いかがでしたか?ノルウェーの寛容さから少しでも私たちが日本で活用できそうな寛容さを考えてみました。ポイントは3つです。

・話をしよう。関わっていこう。

・違いは否定も肯定もせず、受け止めよう。

・自分の中にある、憎しみを生み出す「べき」は手放していこう。

 この3つを意識していくことで、わたしたちは、きっともっと幸せになれます。

自分の今の生活の中に少しでも寛容さを増やして、本当の幸せに気づいていきましょう。

婚活で大切なことは自己理解です。今回の記事を読んで、さらに自己理解を進めたいなと思った方は、「誰からも選ばれない 婚活で必要な3つの力①」をお読みください。

みなさんが、永遠に幸せになれますように。

コメント

  1. John McHenry より:

    I was able to find good info from your blog articles.

    • さち より:

      Thank you! There is little generosity such as Norway,and Japan is the country which is hard to be valid, but studies to be able to find happiness in that.

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